あなたの子どもが将来、日本で理系進学を考えているなら…｜海外式「電卓あり数学」と日本式「手計算主義」のギャップに要注意！

海外（アメリカ・オーストラリア）で学ぶお子さんにとって、数学の授業やテストで電卓を使うのはごく当たり前。
しかし、日本の中学・高校、そして大学受験では、基本的にすべて手計算です。

「今は海外だから大丈夫」ではなく、
「将来、日本で理系に進むかも？」と思った瞬間から対策が必要です。

この記事では、なぜ日本では電卓が使えないのか、そして近い将来日本に帰国する可能性があるのであれば、どのように備えるべきかをわかりやすく解説します。

なぜ日本では電卓が使えないの？

日本の中学・高校では、授業でもテストでも基本的に電卓は使用禁止。
その理由は以下のとおりです。

「数字は自分の手で扱えるようになってこそ本当の理解」という考えが根強く、
暗算・筆算・工夫して計算する力を重視しています。

中学受験から大学入試まで、日本ではすべての試験で電卓禁止が基本。
普段から電卓を使っていると、いざ本番で手が動かずに苦労するリスクがあります。

日本の教育では「どうしてこの式になるのか？」「なぜこの順で解くのか？」といった思考過程が重視され、電卓を使うとそれが省略されてしまうという懸念があります。

一方で、アメリカ・オーストラリアなど多くの英語圏では、授業でもテストでも電卓使用が一般的です。

計算そのものよりも「その結果をどう活用するか？」を重視する教育方針のため、ツールを使って効率的に学ぶことが奨励されます。

特にアメリカでは学力差が大きく、すべての生徒に複雑な手計算を求めるよりも、ツールを活用して考える力に集中させる教育方法が一般的です。

高校以降の数学（統計・微積・グラフ描画など）では、電卓やグラフ計算機（Graphing Calculator）を使って高度な問題を効率よく処理することが求められます。

海外、特に英語圏では「どう計算するか」よりも「その結果をどう使うか」が重視されます。電卓やグラフ電卓を活用し、統計や応用問題など実社会につながる内容に早く取り組むスタイルが一般的です。

一方、日本では「計算力」を土台とした論理的思考が重視され、「途中式を書く」「手を使って考える」ことに重点が置かれています。

この違いから、海外で学んだ子どもが日本に戻ると「手計算に慣れていない」「途中式が書けない」と戸惑うことも。だからこそ、早めに両方の学習スタイルの違いを理解し、必要な対策をしておくことが大切です。